久しぶりに計装関係の記事をアップします。
計装というか、どちらかというと情報系の言葉なのですが、計装の分野ではPLCや大型の制御装置を使用したシステム構築をしたりもしますから、ウォッチドッグタイマーとは決して無縁ではありません。
ウォッチドッグタイマーは、英語ではWatch Dog Timerとつづり、それぞれの頭文字をとってWDTと略したりします。
その機能は、機器の生死監視です。
具体的な例をまさに犬に例えて書いてみます。
あなたの飼い犬は、素晴らしく忠実で規則正しく飼い主の指示を守るとします。あなたは飼い犬にこう言いました。1時間ごとに「ワン!!」とほえなさいと。
そして室内に入りテレビを見始めました。外からは1時間ごとに「ワン!!」とほえているのが聞こえています。ところが、さっきほえてから1時間たっても「ワン!!」と聞こえません。2時間待っても聞こえません。気になって外に見に行くと・・・・
飼い犬は寝ていました。(笑)
犬の場合は、生き物ですから寝てしまうこともあるでしょうが、これを機械に例えなおしてみましょう。
ある制御装置は、素晴らしく忠実で規則正しくプログラム通り動くとします。あなたは制御装置にこのようにプログラムを搭載しました。1時間ごとにタイマー「A」をリセットしろと。そして制御装置を稼動させ始めました。タイマー「A」も時間のカウントを始めました。このタイマー「A」のカウントが1時間たったころに、制御装置がタイマー「A」のカウントをリセットしています。(タイマー「A」はリセットされましたが、またカウントを始めました。)
ところが、さっきリセットされてから1時間たっても、タイマー「A」がリセットされません。2時間たってもリセットされません。気になって制御装置を見に行くと・・・・
制御装置は壊れていました。(驚)
ウォッチドッグタイマーとは、上の例のように
いつもなら定期的にタイマーをリセットしに行くのに、ある時間経過してもタイマーがカウントし続けてリセットされない場合、タイマーをリセットしに行くようにつくっておいた機器に異常が発生したと見なすしくみのことを指していう言葉と思えば通じると思います。(機器の生死監視の機能を果たしますよね。)
「その機器の異常監視ってウォッチドッグタイマー?」とか言ったりするわけですが、直訳すれば番犬タイマーですからリセットされるタイマーのことを指しているのかもしれませんね。