Kozuのライフログ

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医療における安全対策の現状がわかるサイト

この前、医療ミスに関する記事を投稿した後、医療ミスを防ぐために何をしているのかを載せているサイトをいろいろ調べていて、やはり、国の機関のサイトに行き着きました。厚生労働省:医療安全対策についてというところでいろんな業界団体を集めた会議や、大臣からの緊急アピールが載っている。なかでも、興味深いのは上記サイトの中の杏林大学保健学部教授 川村治子:看護のヒヤリ・ハット事例の分析に書いてあること。中身が濃いので、読むの大変ですが、たとえば、
対象(患者)に関するヒヤリ・ハット体験は各人にとって印象に残りやすいということも影響して割合が高くなった可能性もあるが、少なくとも921/(総事例数)11,148事例(8.3%)という高率で体験者が存在したことを考えると、注射業務の最終過程での患者確認のあり方について、これまでの人間による確認のみでよいのか考え直さざるを得ないのではないかと思われた。
なんと、注射する相手を間違えそうになった事例が多くあると書いてるのだ。驚きです。でも、それが事実なんですね。そして、この前の別の言葉で言い換える必要性:「半」と「3」で取り上げた話題については、上記分析のなかの「3)結果と考察の(2)注射エラーの発生要因と各レベルで求められる対応についての考察(表3)」に関係しそうな話題が載っている。その表3の中の一つについて紹介する。エラー発生要因のひとつには「情報伝達の混乱」があり、その要因のひとつに
・不正確な伝達媒体(転記、口頭指示)
がある。これに対しては、「組織レベル」で
・口頭指示表現のルール化
が必要だと触れている。まさに、この前投稿した内容に合致しているなあと驚いた。 この分析結果はいろいろ得るものが多い内容になっていると思う。「指針」や「委員会」という形をつくることも一部には法で求められているのですし大事だとは思います。ですが、医療従事者の方々はこういうのを見て、本質的な、かつ抜本的な対策とは何かを議論し、そして対策を講じていってほしいものです。