Kozuのライフログ

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LEDが白血病の治療に?/その夢の治療法とは・・・。

先日ノーベル賞受賞のきっかけとなったLEDは本来照明に使われるもの。そのLEDが医療に役立てられ、しかも白血病の治療に役立つって知っていましたか?今その治療法を確立する取組みがされているようです。


とある学会で発表されました


高効率LEDによる光照射とビリルビン添加による白血病細胞増殖抑制
出典 高効率LEDによる光照射とビリルビン添加による白血病細胞増殖抑制 - 電気学会 電子図書館(IEEJ Electronic Library)
電気学会で発表されました。(2014年11月付けの学会誌に掲載されているようです)


その内容とはどういったものか、見てみましょう。


Experiments were carried out in vitro to inhibit leukemia cells using high efficiency LED light irradiation and bilirubin administration. Experimental results showed that the activated bilirubin by blue LED light irradiation remarkably suppressed the proliferation of leukemia cells in the culture vessel.
出典 高効率LEDによる光照射とビリルビン添加による白血病細胞増殖抑制 - 電気学会 電子図書館(IEEJ Electronic Library)
学会の論文は学会員しかわからないのですが、インターネットにはその概要となる部分が英語で公開されていました。でもさっぱりわかりませんね。


Yahoo翻訳さまに翻訳してもらったのですが、いまいちでしたので、簡単に自分で訳しますと・・・


白血病細胞にビリルビンを添加し高効率の青色LEDを照射したところ、その増殖が著しく抑制される結果となりました。(大体こういう意味です。)


ちなみにYahoo!翻訳だと・・・
「実験は、高効率LED照明照射とビリルビン当局を使っている白血病細胞を妨げるために、試験管内で行われました。 実験の成績は、青いLED照明照射による起動するビリルビンが文化容器で白血病細胞の激増を目立って抑えることを示しました。」
という訳でした。


でも、実はもっと前にその可能性に気づいていたのです。


1999.4.19 秋田魁新報記事より
出典 白血病


白血病のがん細胞、LED緑色光で死滅 香川大教授らが確認
出典 白血病


白血病のがん細胞が、特殊な物質を加え、発光ダイオード(LED)の緑色の光を照射すると死滅することを、
出典 白血病


香川大工学部の岡本研正教授(電子工学)と同大保健管理センターの鎌野寛助教授(内科学)らが確認した。
出典 白血病


さらに驚くべきは・・・その可能性はもっと前に見つかっていたということ。


これは光線力学的治療法(PDT)と呼ばれ、海外では1970年代後半にポルフィリンとレーザーを使った動物実験が行われ、日本でも東京医科大の加藤治文教授らを中心に研究が進んでいる。
出典 白血病


光線力学療法 - Wikipedia


白血病の治療の考え方はというと・・・・


白血病を治療すると言うことは、現在、癌化によって発生した白血病細胞を全て排除するという方向性で一致しています。
出典 白血病治療法の将来[カラダノート] 症状や対処法・予防や治療の方法など20000件以上


白血病細胞と言っても、ただの白血病細胞と白血病幹細胞とがあり、白血病幹細胞があるから白血病細胞の増殖が行われていると言うことが最近の研究で判明しています。
出典 白血病治療法の将来[カラダノート] 症状や対処法・予防や治療の方法など20000件以上


しかし、現代の技術では白血病幹細胞を特定して取り除くことは難しいのです。
出典 白血病治療法の将来[カラダノート] 症状や対処法・予防や治療の方法など20000件以上


だからこそ、増殖を抑制する効果という成果は、かなりうれしい結果なわけです。でもがん化した白血病細胞なのか、幹細胞なのか、どちらに効果があったかは、一番初めにとりあげた学会の概要からは読めませんね。


ビリルビンって何?


ビリルビンは赤血球の中のヘモグロビンからつくられます。赤血球の寿命は約120日ですが、寿命が尽きて破壊されるときヘモグロビンはヘムとグロビンに分解され、酵素のはたらきでヘムとビリルビンに変化します。これを「間接型ビリルビン」と呼んでいます。
出典 ビリルビンの検査:黄疸症状が出る前に肝機能や胆管の障害を発見します


肝機能障害や胆管障害などがあると、ビリルビンが血液中に増加してきます。したがって、ビリルビン値を調べれば、それらの臓器の障害の有無や程度を知ることができます。
出典 ビリルビンの検査:黄疸症状が出る前に肝機能や胆管の障害を発見します


検査に使われるのが主ですが、その他にも無毒化する抗酸化の性質もあるようです。


ビリルビンも 壊れた赤血球から生じる黄疸の原因物質ですが、高い抗酸化活性があると報告されています。
出典 |健康長寿|


この光線力学療法が、白血病の5年無病生存率(がんでは、治癒率と言わずこう言う)を少しでも高める成果につながることを願ってやみません。